地下鉄呉服町駅1番出口すぐ 福岡県福岡市博多区店屋町の博多いせがわ内科循環器内科。

博多いせがわ内科循環器内科 医療法人 逢

院長ブログBlog

新型コロナ

2021年、新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。
昨年は年始早々新型コロナウイルスの問題が発生し、世界規模で2020年=新型コロナウイルスの年となってしまいましたね、、。そして今なお、新年から新型コロナウイルスのことばかり気にしないといけない状況にあります。
誰もがこの状況がいつ収束を迎えることが出来るのか不安や心配で、ストレスは日々尽きないことと思いますが、この先もニューノーマルを上手く取り入れて、新型コロナウイルスの収束に向けて皆で努力することで平穏な日々を取り戻せる日がくると信じ、心を一つにして乗り越えましょう。

 

さて、最近の新型コロナウイルスの状況ですが、東京都では昨年末は1日あたりのPCR陽性者数が1000人を超え、年始には2000人台に到達し、福岡でも年始早々連日300人台となり、明らかに増加傾向です。今後2月までは更に増加の一途をたどることが予想されます。

 

ところで、現状のこの数値はどのように解釈するべきなのでしょうか。

 

私の見解としては、数値自体はあてにせず、その地域において週単位で増加傾向なのか減少傾向なのかという判断をすることが望ましいと考えています。

 

何故なら、今までも繰り返し言及してきましたが、現在のPCR陽性者数は「実際の感染者数」を全く捉えていないからです。その裏には、現在、比較的スムーズにPCRが受けられる検査体制になっているにも関わらず、検査を受けるべき症状の方が受けていない・受けられていないことが多い現状があり、私の感覚としては、現在発表されているPCR陽性者数は「実際の感染者数」のせいぜい20-30%程度以下しか拾えていないのではないかと思っています。

 

しかし一方で、現在のPCR陽性者数には、無症状だが濃厚接触などでたまたま検査対象となり、PCRを受けた結果、陽性となった「実際は感染しておらず、鼻や喉に付着していた新型コロナウイルスを検出されてしまった人」も含んでいます。つまり、無症状のPCR陽性者の中には、上記の「実際は感染しておらず、鼻や喉に付着していた新型コロナウイルスを検出されてしまった人」と、「感染しているが本当に無症状のままの人」が混在しているのです。

 

ちなみに、当院ではロシュ社の抗体検査のみ行っており、以前PCR陽性になった方の場合は、感染から1か月以上経過した人のみ検査を受け付けていますが、検査結果としては、有症状でPCR陽性だった方は100%抗体が陽性です。一方、無症状でPCR陽性だった方の中には抗体陽性の方もいますが、抗体陰性の方も散見されます。
後者の方々に関しては、感染したが抗体ができなかった可能性や、抗体がもう消えてしまった可能性も否定はできませんが、「実際には感染しておらず、検査時に鼻や喉に付着していた新型コロナウイルスを検出されてしまっただけ」の可能性も高いのではと考えています。

 

以上のことをまとめますと、現在発表されているPCR陽性者数は、「PCRを受けていない隠れた感染者」を全くカウントしていない一方で、「実際は感染しておらず、検査時に鼻や喉に付着していた新型コロナウイルスを検出されてしまった人」も一部含んでしまっている状態だということです。

 

そうなると、毎日報告されるPCR陽性者数は何の意味をもつのでしょうか。
こういった現状を踏まえて、あくまでも週単位で増加傾向なのか減少傾向なのか、という解釈にとどめておくべきだと私は思っています。

 

また、その数字をもとに色々な統計データが解析されていますが、そういった統計データに関しても、日本の現在の検査体制下においては、あくまでも参考的なデータとしてとどめておくべきです。

 

結局のところ、実際、一番重要な指標は「重症者数と死者数」になるでしょう。
多少ウイルスが変異しようが、重症化率はそう大きく変化しないはずです。つまり、重症者数の増減を追えば、ここ1-2週間単位での感染拡大の動向が一番分かります。

 

さて、18日に関東圏で緊急事態宣言が再発動されました。これが感染拡大を抑える意味でどこまでの効果があるかは分かりませんが、気温と湿度が上昇する3月になるまで感染を十分に抑えることはかなり厳しいと思います。
そんな中、現実的に私たちができることは、あと2か月間はリスクの高い環境への暴露を少しでも避けるということしかないと思います。
ウイルスは目に見えません。物理的に対策するしかないのです。

 

ここで新型コロナウイルスの感染経路に関して補足です。

新型コロナウイルスは、発生当初、飛沫感染と接触感染が主体であるという専門家の言及もあり、空気感染については否定する意見が多くありました。
また、このご時世の影響もあり、皆さんの日々手洗い・うがいの励行、様々な場所でのアルコール消毒、日本人ならではのマスク使用率の高さなどの効果で、飛沫感染や接触感染は随分と減らせているはずです。しかし、それにも関わらず、冬になり、感染拡大を制御不可能になりつつある程、感染は拡大しています。
それは何故か。これはやはり空気感染による爆発的な感染拡大が主因だと思います。
十分な換気ができない環境でのクラスターの場合、場合によっては10人中10人感染しており、明らかに感染率が高いです。一方、きちんと換気を行っている環境でのクラスターは暴露されている人数の割には一部しか感染していないことが多いようです。
これはまさに空気感染が感染拡大の主因ということを裏付けるものといえるでしょう。

 

以上のことから、今、私たちができることとしては、やはり換気の悪い環境には極力行かず、やむを得ず必要な場合は短時間の滞在にとどめることだと思います。
私も実際、外出が必要な時には上記のことを常に心がけています。
当院でも常に窓を開けたままにし、常時換気を行っております。その上で、各部屋に深紫外線照射の空気清浄機を設置し、加湿空気清浄機も追加し、その他にも様々な感染対策を行い、スタッフ一同、日々環境づくりを徹底して行っております。

 

最後になりますが、この2か月間は今までで最大の辛抱の期間です。3月になればおそらく感染もある程度コントロール可能になってくるでしょうし、きっとワクチン接種が功を奏してくれるはずです。そう願っています。
不安や心配なことがあれば、いつでもご相談ください。終わらない冬はありません。
一緒に頑張って乗り越えましょう。

診療時間
9:00〜13:00
14:30〜18:00

〒812-0025

福岡県福岡市博多区店屋町8-24 九勧呉服町ビル2階

TEL:092-291-6600

当院は「地下鉄呉服町駅1番出口すぐ」に位置します。

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